
制作の様子
店舗オープン前からブランディング一切をお任せいただければ、それはもうドえらいクオリティのご提案ができるのですが、当方 WEB 業界のはじっちょでひっそり息を潜めてプルプル震えておるような状態ですので、なかなかそういったコネクション的なものは構築できておりません。営業もしませんので基本、既存クライアント様からのご紹介のみです。ホームページは欲しいけど何十万もするんではなぁ、変な業者にひっかかるとイヤだなぁ、などとあぐねていらっしゃる方々にとってはまさに救世主的存在ですのでお気軽に お問い合わせください。ただし、こちらもクライアントを選びますのでそこはヒトツよろしくお願いします。料理関連なら「マジ旨い」、サービス関係なら「マジありがとう」そう思えるクオリティがあり、かつお客様を大切にしているクライアントのみお受けいたします。お客様がお金に見えてたり、二度と来ねぇょ!なところとはお付き合いしません。お互いホレる仲が理想です。
制作の様子なんですが、そういった事情により ロゴ,チラシ,店舗がある状態から WEB サイトをデザインすることがほとんどです。ちなみに名古屋では Copperplate に代表される Engraved なフォントがお気に入りのデザイン屋さんが大活躍されているようで、アチコチで「またこのフォントか」という出会いがあって微笑ましいです。
まず、初回訪問で店舗の空気からクライアントが何を目指しているか五感でガッチリ感じ取ります。これ8割。で、ヒアリングと簡単な撮影を行います。ヒアリング言うてもノープランなクライアントがほとんどなので五感のインプットをまぜまぜした結果を「こんな感じで作ってみますねー」と伝えておきます。で、使えそうな資料をお借りして帰路につきます。チラシなどは既に OK が出ているデザイン的なモノのアウトプットですからインスパイアされても間違いは無いでしょう。帰ったら神様が降りてくるのを静かに待って、ダーッと Photoshop で8割方描き上げます。あとは一日掛けて細部を調整してご提案。多分ベストな提案なんです。コレ以外には無いな、って毎回思うもの。
ボツの理由
極上の料理とテキトウな器、テキトウなカベだけど天然木のテーブル&チェア、などギャップを楽しんでもらうお店です。店舗名が某有名女優のモジりだったりと遊び心もたっぷりです。そしてポスティングカードのデザインはポップでかわいらしい。よし、間違いない。自信満々でドヤ!とご提案したところ「パッと見、かわいいですよね。」「ぁー、そうですね。かわいさを取り入れましたハイ。」「もっとパッと見クールな感じが良いんです。気になるサイトがありまして—」と見せていただいたのは、出た全面フラッシュサイト!イメージ写真ドーンでわけわからんナビゲーション。「ホームに何も情報がないサイトはアレやコレやでオススメしないんですけどもー」「せやけどなぁ、ウチこんなんがええねん」「どうしてもか?」「うん、そやねん」「こういうのんがええんか?」「クールなんが好きやねん」「しゃぁないやっちゃな、今回だけやで?」
というやり取りの末、ソッチ方向で仕切り直ししました。料理がおいしくてクライアント様が素敵なので今回だけ特別です。生ビール6杯いただいたからかもしれません。
今回皆にもぜひ学んでおいて欲しい教訓は「クライアントは印刷物はテキトウでも良いがサイトにはめっちゃこだわる」ということだ。他のクライアントでもそういう傾向がある。気のせいではない、統計的に有意なのだ。ヨソの人が作った印刷物にインスパイアされてはならん。ブランディング無視のこれでいいんですかな印刷物で OK なのにホームページとなると「ここもうちょっと大きく」とかどうでもええことさえもドえらい細かく気になるのだ。印刷物は印刷するまでよくわからんしバーッと印刷されちゃってやり直しも効かんから「まぁええか」となるんだろうか。
いや、ホームページというのはやはりクライアントの夢であり、お店を作る時と同じくらいの思い入れができる楽しみなモノなんだろう。そのお手伝いができるのはとても嬉しいことであり、ありがたいことでもある。エンドユーザーから遠く離れたところで Windows のボケナスをいじくり倒していたままでは味わえなかった幸せだ。そのうえ「ホームページ見たっていうお客さんが増えたよ」なんて聞くと世界人類が平和でありますようにと祈らずにはいられない。えびちゃんにもいつも以上に優しくなれる。
はじっちょではあるが WEB 業界に関われて本当に良かったと思う。いや WEB 業界に関わろうと自ら動いた自分こそが本当に素敵だと思う。ただ、ひとつだけ贅沢を言わせてもらえるならば、デザインはまるっと任せてくれ。マジで。
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